おなかが空いたらリンゴの木にダッシュ!~自然豊かなデンマーク生活~

日本のスーパーへ行くと、粒のそろった綺麗な果物がきらきらと輝いています。
東京で一人暮らしをしていた時は、果物はどちらかというと贅沢品!日常的に買って食べることは、あまりありませんでした。
近頃は、お庭があって果物の木が生えている家…に住んでいる人も少なくなってきたのではないでしょうか?

デンマークから日本に帰国し、よく聞かれるのが「デンマークの料理で、何が一番美味しかった!?」という質問です。
食べ物といっても”料理”というカテゴリーで考えると、デンマーク料理はあまり種類がなく、凝ったものも少ないので、パッと思い浮かぶものがなくて答えに困ってしまいます。「料理ではないんだけどね…」と代わりに答えている美味しかったものが、”野菜・果物”です。

今回は、デンマークのくだもの事情と、日本特有の果物への価値観について書いてみたいと思います。

デンマークではどのような果物が採れるのでしょうか?まず、デンマークの代表的な果物といえば、リンゴ

リンゴがどれくらい馴染みあるものかというと…庭付きの一軒家には必ずと言ってよいほどリンゴの木が植えられており、食べきれずにリンゴがごろごろ落ちているのが道路から見えます(笑)

スーパーで買うリンゴ1個の値段は50円ほど。リンゴはごく日常的なおやつで、道ですれ違った女の子や自転車の後ろに乗った子どもがリンゴを丸かじりしていました。

サイズは日本のものより小さく、少し酸味があります。わたしもデンマーク滞在中は本当によく、リンゴを食べました。

ここで、リンゴのエピソードを少し。

その1…電車の待ち時間にりんごを食らう!
友人に誘われて電車の待ち時間に駅の裏をのぞいてみると、そこには果物の木がずらり!
りんごやブルーベリー・ブラックベリーの木が生えており、”みなさんご自由に”状態。おなかを満たしてから電車に乗りました。(※この駅は、都心ではなく郊外にあります)

その2…おやつの時間に、小学生とりんごの木まで競争!
一時期住んでいた場所の近くには、野生の(?)りんごの木が生えていたため、おなかが空いたらりんごの木にダッシュ。子どもと一緒に採れたてのりんごを頬張ります。
とても美味しいので、1個ではなくもう1個…手が伸びてしまいました♪

りんご以外にも、お散歩しながらミントやベリーを摘むなど、自然の恵みを日常的に享受できることの素晴らしさを感じる日々でした。

さて、その他の果物はというと、イチゴをはじめとする種類豊富なベリー類と、梨・すもも等。
特に、ベリーはいつも大量にスーパーに並んでおり、下の写真だけでもイチゴ・さくらんぼ・ブルーベリー・ラズベリー・ブラックベリーと5種類もあります。

スーパーの果物コーナーで驚いたのは、輸入品も多いということ。上記の果物は国産が多いですが、その他のものはスペインや南米などから輸入された果物も多く、真冬のデンマークにトロピカルフルーツが売られているという奇妙な光景もありました。(しかも価格が安い…)

日本はというと、海外の方がこぞって驚くのは”高級フルーツ市場”。
高い付加価値がつけられた果物は、大きさや形・重さなど細かい基準が定められており、特別な時に食べるもの・贈答用として売られています。これはもはや日本の文化!?
ただ、スーパーで売られている贈答用ではない果物もお値段は高めであるように感じます。

今年に入り、農園のお仕事をお手伝いさせてもらっていることもあり、日本の農業の将来について考えることが多くなりました。
農家のなり手不足、低い食料自給率などは昔から言われ続けていることですが、今一番わたしたちに足りていないものは自然の恵みへの感謝なのではないでしょうか。

最後に、心温まるエピソードを。デンマークの大手スーパーマーケットチェーンでは、時々、”こどもは果物無料!”の看板が立っていることも!
どういうことかと言うと、『子どもには美味しい果物を食べる権利がある。お母さん・お父さんが買い物している間、子どもは無料で果物をどうぞ!』という配慮のもと、スーパーの果物売り場の中に小さめのカゴが出現しています。

人間の身体は食べたものでできています。だからこそ、小さい頃においしい野菜・果物を食べるというのは必要なことであり、素晴らしいことです。
デンマークは一般的に売られている野菜類が無農薬オーガニックなので、生でも安心、自然の甘みが感じられます。

わたしも自分で野菜を育てたり、地元の無農薬な食材を食べるように心がけるなど自然に優しい生活をしていきたいです♪

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