どうすれば、路上のゴミを減らせる!?

さて、この記事の見出しの写真は、わたしの近所の素晴らしい朝の景色なのですが
実は、写真に写っていないところにゴミが沢山落ちています…!

わたしは一人でも思い立てば、散歩しながらごみを拾う”おそうじウォーキング”を実行することにしており
この写真は、早朝の”おそうじウォーキング”時に撮影したものです。

田んぼを眺めていると、「わたしたちが食べているものは、こうやって育ち、食卓に届いているのだな✨」
と感謝の気持ちが湧き上がってくるのですが、ショッキングなことに、そんな場所にも”ゴミ”は捨てられているのです。

では、どうすれば、路上のゴミを減らせるのでしょうか?

すでに各地で行われている活動を参考に、①そもそもゴミを道に捨てさせない活動②ゴミを拾う人を増やす活動の2つの点から、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

そもそもゴミを道に捨てさせない活動

”そもそもごみを道に捨てさせない”活動を徹底していたのが、北欧の国デンマーク
日本とは文化や価値観も異なるので、そのまま真似はできないかもしれませんが
「なるほど、こういうやり方もあるのね」と、びっくり&おもしろいポイントが満載でした。

①外出時もゴミ箱探しに困らない!街中に出現するゴミ箱たち

デンマークに到着するや否や気づいたことが、公共の空間に置かれているごみ箱の多さ!

ごみ箱自体は落書きされていてワイルドな感じになっていますが、人が通る場所には必ず、それもちゃんと、人がごみを捨てそうなな絶妙な場所に置かれています。

広場だけではなく、電車内にも、信号機にも!?…様々なタイプのごみ箱を見つけました。

最もデンマークらしさを感じるごみ箱がこちら↓

ごみ箱が空中に浮かび、道路の方を向いています。これは自転車通行者専用のごみ箱なんです。
デンマークは自転車大国と言われていて、10km程度の移動は自転車に乗っちゃえ!というグリーンな国。

実際にこのごみ箱にゴミを捨てる人は少ないかもしれませんが(通行中に投げ入れるのは難易度高そう)、啓発にはなりますし
「こんなごみ箱もありだよね。」というデンマーク人の遊び心がステキです。

日本に来たことのある現地の方に、
日本にいたとき、外出中にゴミが出ても、ホテルに帰るまでずーっとポケットに入れておかないといけなかったんだよね~
と言われ、わたしもその経験があるので、その気持ちがすごく分かりました。

②ペットボトルを分別して、お小遣いゲット♪Pant(パント)制度

コペンハーゲンの街中を歩いていてよく遭遇したのが、大きなごみ袋を手に持ち、街の至る所に置かれているごみ箱をあさっている人…

お目当てはペットボトル・瓶・缶などのリサイクル可能な飲料容器!

これらの容器、主にスーパーに設置されている”容器回収マシン”に持っていくと、容器の種類に応じてお金がもらえるのです。

飲料用容器の回収マシン

具体的にはどのようなシステムかというと、北欧ではPant(パント)と呼ばれる仕組みで、消費者は飲料を購入するときにいくらかの”デポジット”を支払います。
分別して容器を回収場所に持参すればお金は戻ってくるし、分別せずに捨ててしまえばお金は払いっぱなしで戻って来ません。

容器のラベルを見ると、たとえばこちらのガラス瓶には「PantA」という表記があります。これは、Pant(パント)対象の容器であり、いくつかの容器種類のうちAに分類されるということです。

1リットル未満のガラス瓶がPantAに該当し、約20円が還元されますが、500mlペットボトルだとガラス瓶とは別の分類になり約30円分お金が戻って来ます。

ペットボトル3本で約100円、結構な額になりませんか!?

このシステムは1984年にスウェーデンで導入されて以来、周りの北欧諸国、今やヨーロッパ全体に広がりを見せています。
コペンハーゲン市内は、たばこのゴミは落ちていても、ペットボトルが落ちているというのは稀でした。

ゴミを拾う人を増やす活動

それでは、ゴミを拾う人を増やす活動にはどのようなものがあるのでしょうか?
私が東京都内で参加した”プロギング”についてご紹介したいと思います♪

プロギングとは”ごみ拾い”と”ジョギング”をかけ合わせたスポーツで、実はPant制度に引き続き、こちらもスウェーデン発祥なんです!(やはり環境先進国といえば北欧✨)

ひとりでプロギング、というのもちょっと周りの目が気になり挑戦しづらかったので
東京駅近辺で行われたプロギングイベントに参加してきました。

プロギングイベントの集合写真2022

写真のように、都内の中でもいわゆる飲み屋街ではなく、一見キレイなオフィス街を1時間ほど移動しました。

やることは、自分のペースで走り周りの参加者の方とおしゃべりをしながら、ゴミを見つけて袋に入れる。ただそれだけ。
このようなイベントに参加される方は特に、とっても素敵な方ばかり♪すぐに打ち解けました。

2チームに分けてプロギングを行い、最後に両チーム集合して皆でごみを分別しました。振り返りでは「あんなごみがあったね。こんな所にもあってびっくり。」などと沢山の気づきが出てきます。

ごみを分別している様子

回収したゴミの全部の重さを量ったところ、なんと10kg!!!
ただ歩いているだけだと落ちているゴミを見逃してしまうのですが、ゴミ頻出場所は道の植え込み。

ぱっと見ばれなきゃいいっしょ、という感覚なのか植物の根元の陰になっている部分によくゴミが捨てられているんですよね。
なんだか悲しい…

このプロギングイベントに参加して以来、無意識のうちに日頃からゴミを探して歩くようになってしまいました。

プロギングは心も身体もリフレッシュできるので、是非一緒にやってくれるお仲間を見つけたいです♪(ジョギングではなく、ウォーキングでも◎)

最後に

どうすれば、路上のゴミを減らせるか?
現代の人々は、あまりにも自然と人が分断されてしまっているように感じます。

自然に対する愛、自然を守りたい!という気持ちが芽生えれば、ゴミを捨てることもなくなるはず。

だからもっと、自然と仲良くなろうよ、と声を大にして言いたいです☺

<参考文献>
Detailed overview and results of the current deposit return scheme implementations in Europe
(各国のPantシステム導入状況)
https://sensoneo.com/waste-library/deposit-return-schemes-overview-europe/

プロギングジャパン公式ホームページ
(全国のプロギングイベント開催情報も掲載されています。)
https://plogging.jp/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です